カズオ・イシグロ「わたしを離さないで」

カズオ・イシグロ氏が、今年のノーベル文学賞を受賞されたことを聞いて、去年読んだ「わたしを離さないで」を思い出しました。

レッスンにいらしているAさんにこの小説の事を教えていただいて読みました。TVドラマにもなっていたそうです。

 

臓器提供のためのクローンとして生まれた子どもたちが、特殊な施設で育てられ、大人になっていく。

重いストーリーの中で、人間が「絵を描く」とことについて語られていました。

子どもたちが育てられている施設で、絵を描くことに重きを置いていて、人間が生きていくのに「絵を描く」ことが必要という意味もあるように感じました。必要というのか、人間的な本質的な、大事なこととしてクローンの登場人物たちは「絵を描く」。

おそらく「音楽」も「絵を描く」と同じようなことだと思います。「音楽」も少し出てきます。主人公が大事なカセットテープを失くしてしまうのですが、そのカセットテープの曲名が「わたしを離さないで」。